携帯電話向け公式サイト制作のトップランナーであるサイバード様(以下、敬称略)では、新たな事業の柱として携帯メールを利用した広告ビジネスに力を入れています。そして、事業の強化にともない急増するメール配信を処理するMTA(配信エンジン)としてアクセルメールを選択しました。 同社は、「高速で安定した配信性能」と「柔軟なライセンス体系」の2つが、アクセルメールを選んだポイントだといいます。サイバードのメール配信システムを担当するインフラ統括部 共通基盤グループの萩原元久様、市川昌典様に導入のポイントをうかがいました。

サイバードでは、携帯向けコンテンツサービスやeコマースと共に、eメールを利用したモバイルマーケティングやクロスメディアソリューションの開発や提供に力を入れています。現時点で、メール配信を行っているモバイルサイトは約30〜40サイトあり、そこから配信されるeメールは1ヶ月当たり2000万通以上にも達します。そして、配信するeメールはこれからもさらに増大していく見込みとなっており、携帯電話向けメール配信インフラの強化は、サイバードの重要な課題となっていました。
「携帯向けメール配信を行うには、キャリアのルールに対応する知識や経験、技術が必要になるため、どうしても専門のエンジンを利用した方が効率良く、かつ、コストも安くなります」(萩原様)。同社は当初、配信エンジンを外部のASP業者に委託していましたが、配信数が増加する中で、配信数に比例して高くなるコスト削減と配信性能の向上が課題となり、自社導入型の配信エンジンに切り替えた過去がありました。しかし、配信数がさらに増えて来たため、さらなる設備の増強や配信の効率化を検討する中で出会ったのがKLabのアクセルメールでした。
なんといっても採用の最大のポイントは、高速で安定した高い配信性能だといいます。実は、サイバードではアクセルメールの競合他社である配信エンジンをすでに導入していたため、手間とコストをかけてまで切り替えるには、性能や運用の面で既存のエンジンに勝ることを証明する必要がありました。
アクセルメールの配信性能はもともと高くはありましたが、導入にあたって評価していただく中で、いくつかの改善を行っています。 例えば、同社の環境ではメール配信処理のデータのやり取りに時間がかかってしまい、結果として配信性能が劣化することが判明、このための改善が必要でした。このような課題に、アクセルメールは配信処理のパラレル化などの改良を進めることで、1分当たり約16,500通という実測値を達成、同社にも満足のゆく結果を得ました。
図1:アクセルメールの配信性能例
また、アクセルメールの独自機能である“差し込み同報機能”についても、当初は、アクセルメールがメールを受け取ってから実際に配信開始するまでタイムラグが生じていた点について、同社から「とても便利な機能ではあるものの、ニュースや速報など緊急性が必要な情報を即時配信できるようにもしたい」という改善要望を受けました。これは、効率よく配信するためなるべく多くのメールをまとめて配信するということと、即時性を確保するため受け取ったメールからすぐ配信するという相反する条件を実現する難しい要望でしたが、結果として、アクセルメールがメールを受け取ってから送信開始するまでの時間を1万通の同報配信の場合でも4.3秒にまで短縮しました。
| 表1:差し込み同報の配信開始時間 | |
| 2006年2月実績(導入前の評価時) | |
| アクセルメールがメールを認識してから同報メールを解読し実際に配信するまでの時間 | 1万通:4.3秒 10万通:7.1秒 |
萩原様は「配信速度は十分満足しています。信頼性の面でも、2006年5月の連休明けからアクセルメールを利用したメール配信を行っていますが、アクセルメールに起因する配信トラブルは1件も起きていません」と語っています。
また、「何かトラブルが発生した場合に、送信元ドメインを指定して該当するメール配信だけを簡単に止める機能があることなど、運用しやすいことがアクセルメールのメリットです」(市川様)というように、信頼性の点でも高い評価を得ています。

萩原様は「導入のもう一つの決め手になったのは柔軟なライセンス体系です」と語ります。同社が最初に導入した他社製品でも、配信性能では1分当たり約1万通という携帯向けメール配信で実現したい目標の目安はクリアしていたといいます。しかし、ライセンスが1サーバー当たり1ライセンスという体系のため、設備の冗長化や増強によりサーバー数が増える度に増加していくコストが負担になっていったのだそうです。
「アクセルメールは配信性能の高さに加え、1年間のライセンス料を支払うだけで、自由にサーバー台数を増やすことができるという柔軟なライセンス体系が魅力でした」(萩原様)。
コストに縛られず自由にサーバー台数を設計できるメリットは、単に配信量の拡大に対応しやすくなるだけではありません。ニュース速報など他のメール配信に左右されずに優先して送信したいメールがある場合に、アクセルメールであれば、その配信用のサーバーを別に用意すればいいので、対応が非常にやりやすくなります。(市川様)
このように、アクセルメールを同社に導入してもらうまでは、性能や機能について厳しい評価をくぐり抜け、また、さまざまな課題や要望をクリアしてきました。これは、結果としてアクセルメールの商品力を高めることにもつながっております。
それだけには止まらず、アクセルメールを採用してもらった後でも、さまざまなアイデアや要望を受け、一つひとつそれに応えてきています。2005年12月に発売開始して以来、アクセルメールは月1回程度のペースでバージョンアップを行っており、機能面で大きく進化しているばかりでなく、配信性能の面でもさらなる効率化を実現し、2006年9月の実績では、1分あたり約23,400通という実測値が出ています。(図1)
「メール配信エンジンとしては、現在のアクセルメールの機能と性能でほぼ満足しています。また、これまでもいろいろな要望に迅速に対応してもらってありがとうございました。今後も期待しています」(萩原様)。 この言葉が、アクセルメールに対する信頼と期待を表しています。